■脊柱管狭窄症の症状

腰痛、脚の痺れや痛みの他、間欠跛行が起こる

脊柱管狭窄症の代表的な症状が、「腰痛」と「脚の痺れや痛み」です。 さらに、「運動障害」や、感覚が鈍くなる「感覚障害」が起こることもあります。 馬尾が圧迫されると、「排尿障害や排便障害」「会陰部のほてり」などの症状が現れることもあります。

▼腰痛
特に、朝起きたときや、動き始めに痛むといわれています。

▼腰から脚への痺れや痛み、脱力感
脚へと伸びている神経が圧迫されるため、腰だけでなく脚にも痛みなどの症状が現れます。

▼排泄障害
重症になると「尿や便が出なくなる」「尿意や便意を我慢できない」など、 排泄が自分でコントロールできなくなります。

▼間欠跛行
下記参照。

●間欠跛行が現れることが多い

脊柱管狭窄症の特徴的な症状が「間欠跛行」です。 間欠跛行とは、歩いているうちに腰から脚にかけて痛みや痺れが起きたり、 ふくらはぎが張ってきたりして歩けなくなり、少し休むとまたあるけるようになる状態のことです。

脊柱管狭窄症で間欠跛行が起こるのは、背筋を伸ばして歩くことで脊柱管がより狭められ、 坐骨神経への圧迫が強まるためです。坐骨神経は腰から脚へと伸びているため、歩いているうちに、 痛みや痺れが増して歩行が困難になります。しかし前かがみの姿勢などをとってしばらく休むと、 脊柱管が一時的に広がるので症状が和らいで、再び歩けるようになります。 ただし、間欠跛行は動脈硬化によって脚の血流が悪くなる「閉塞性動脈硬化症」などの血行障害でも おこるため、間欠跛行がある場合はその鑑別も必要です。

●椎間板ヘルニアとの違い

脊柱管狭窄症とよく似た症状は、椎間板ヘルニアでも起こります。 しかし、椎間板ヘルニアは椎間板が背中側に飛び出して神経を圧迫しているため、 脊柱管狭窄症とは逆に、前かがみになると神経根への圧力が増加して、痛みが強まります。 脊柱管狭窄症が疑われる場合は、脊柱管狭窄症の可能性があるかどうかを下の「チェックリスト」 で調べてみてください。

  • 61歳以上である・・・・・3点
  • 糖尿病ではない・・・・・3点
  • 下肢に痺れや痛みがある・・・・・1点
  • 腰痛がある・・・・・2点
  • 間欠跛行がある・・・・・2点
  • 股間のほてりや残尿感、便秘がある・・・・・3点
  • 立っていると症状が悪化する・・・・・3点
  • 前かがみになると症状が軽くなる・・・・・3点
  • 後ろに反り返ると症状が出る・・・・・3点
  • 足の動脈の血行がよくない・・・・・2点

合計11点以上の場合、脊柱管狭窄症の疑いがあります。


●間欠跛行と閉塞性動脈硬化症との違い

間欠跛行のほぼ3/4は、脊柱管狭窄症が原因ですが、「閉塞性動脈硬化症」などの血管障害によっても間欠跛行が起こります。 閉塞性動脈硬化症は、「動脈硬化」が進んで脚の血管が狭くなり、脚の血流が障害される病気です。 歩行によって血流が悪くなり脚が痛んで歩けなくなりますが、しばらく立ち止まって休むと 血流が戻って歩けるようになります。
両者の違いは以下のようになります。

【脊柱管狭窄症】
・お尻から足先に向かってしびれる。
・前かがみの姿勢や腰掛けると痺れが治まる。
・腰を曲げた状態で歩くと間欠跛行が起こりにくくなる。



【閉塞性動脈硬化症】
・足先から上に向かって痺れる。
・立ったまま休んでも、痺れが治まる。
・腰を曲げた状態で歩いても間欠跛行が治らない。

●腰椎変性すべり症

椎骨と椎骨をつなぐ椎間板や椎間関節が、加齢に伴って変化してゆるみ、一部の椎骨が前方や後方に ずれる病気です。特に、腰椎で多く見られます。 この腰椎変性すべり症が脊柱管狭窄症を引き起こすことがあります。 本来、椎骨は規則正しく積み重なっています。しかし、腰椎の椎骨が前方にずれると、 脊柱管の後方にある椎弓が、お腹側に引き寄せられてしまうので、脊柱管が狭くなり、 神経が圧迫されるのです。